利根川の合流から片品川をさかのぼること約30km。東洋のナイアガラと称される吹割の滝があります。1度は訪れたことのある方も多いと思われますが、この吹割の滝の下流に『鱒止め(鱒飛び)の滝』という落差8m程の大きな滝があるのはご存知でしょうか?
この滝から数キロの所で育った私は、親父から『昔(大正の頃?)は、初夏に海からのぼって来たマスがこの滝を越えられなかったから、鱒止めって言うんだよ』と滝の名前の由来を聴いた記憶があります。当時は『ふ~ん』程度の関心しかなかったのですが、今思えば、『飛んでいたマスはサクラマスで、初夏には沼田の先まで遡上していたのか』と感心するばかりです。
さて、このサクラマスですが、
2014年6月の上毛新聞に載った群馬県水産試験場の記事によると、耳石のストロンチウム/カルシウムの解析結果から『一定期間、海で過ごしていた』とありました。 この一定期間とは、東北のサクラマスのように北海道の先まで回遊する期間なのでしょうか?それともサツキマスのように半年程度を沿岸部で過ごしている期間なのでしょうか?
利根川のサクラマスは、まだまだ分からないことが多いのですが、釣り人からの情報や関係機関の調査などを注視しながら、遡上に関する環境のこと、適切な放流のあり方など様々な事を勘案し一つ一つ行動に移して行かなければなりませんね。
2015年2月現在、群馬漁業協同組合管内では、
サクラマスはイワナ・ヤマメと同様に3月1日~9月20日の間、すべての遊魚券で釣る事が可能です。また、2015年3月1日からは、コンビニエンスストアで日釣り雑魚券を購入できるように準備を進めています。
後日、すべての準備が整いましたら、『コンビニでの遊魚券購入について』の記事を掲載させて頂きますので、どうぞ、もうしばらくお待ち頂きますよう、お願い申し上げます。(星野)
(誤字のご指摘有難うございました。2015.02.21)
写真:2014年 漁協撮影
鯉はとても大きくなる魚です。自然の川に住む鯉は、写真のような色の魚が多いので川で鯉を目にする機会は少ないのですが、多くの方は公園や庭園の池で飼われている赤や白、金色や多彩な色をまとった美しい錦鯉を目にされたことがあると思います。
昔から日本では、海のない内陸の重要な蛋白源とされていて、ため池で養殖をしたり川で釣って日々の食卓で普通に食べられていたようです。高速道路や線路が整備されて、海から遠い地域でも新鮮な海の魚が手に入るようになると、魚屋さんやスーパーの鮮魚コーナーで目にする機会も珍しいこととなってしまいました。
群馬漁協協同組合の管轄内では、1年を通して幾つかの釣り禁止(安全確保のため立ち入れない)場所を除き、
網券・全魚券・雑魚券(年間遊魚券)と1日だけ有効な全魚券・雑魚券(日釣り券)で釣ることが出来ます。また、持ち帰ることが出来る大きさは15cmを超えた魚だけですが、写真のように大きな魚だと、持ち帰るのもひと苦労です。。。。
鯉は、管内のどの河川にも生息していますが、比較的釣り易いのは桃の木川と荒砥川でしょうか。遊歩道や護岸・駐車スペースもあり、川は水深の浅い場所も多く、鯉の姿を確認してから釣りを始めることが出来ますので、お子様と一緒に出掛けてみられてはいかがでしょうか。。。

写真:Club Crest
写真の鯉を持ち帰って様々な料理で食べてみました。鯉こく・てんぷら・フライに香草焼き。。。
多くの場合、川の臭みを抜く為に数日間ほど飼育するのですが、35cm位の鯉なら内蔵を抜き、鱗と皮を剥いだものを鯉こくにすると、臭みはありません。鯉こくやムニエルがお勧めです。(星野)

(調理する前に血抜きをするとおいしく食べられます)